年老いても、木洩れ日のような暖かさの中で、心豊かに暮らす住まい方。
グループホームとは、認知症になられた高齢者の方たちをお世話する「家」でございます。日常生活は、1人1部屋の個室に入居して頂き、1ユニット9人の方で共同生活をしていきます。スタッフの皆さんが、家庭的な温かい環境を作ってくれますので、ご本人は元より入居者のご家族にとっても安心して頂ける「終の棲家」となります。
土地のオーナー様は、ご所有の土地にグループホームを建てて、その土地建物を運営団体に長期契約で賃貸する事業が展開できます。地域、福祉ともに貢献できる事業な上に、一般的な賃貸事業と違って、空室リスクがありませんので、より安定した賃料収入が見込めます。
グループホーム運営を検討していた団体様より、土地・建物を提供して頂けるオーナー様を探してほしいとの依頼を頂きました。
土地は500u〜1000uは必要で、建物は600u程度必要となります。
又、ご近隣の方のご理解を頂くことは、グループホームを運営する上で重要な問題でもあります。
ご紹介しているグループホームは、市街化調整区域に建てましたが、現在は規制があり行政との事前相談が必要です。
運営団体の事業計画に合わせ、オーナー様の事業計画を立てます。
両方の事業計画を立てることが事業を進める上で大切な要件となります。
小高い丘の下にはのどかな田園風景が広がり、その先には富士山が望める土地を見付け、早速オーナー様に交渉させて頂きました。
グループホーム建設にあたり、建築主であるオーナー様とご家族の皆様には、温情あるご理解、ご協力、ご支援を頂きまして、御先祖様よりお預かりした大切な土地を、「地域の皆様のお役に立てれば」と御快諾頂き、契約に至りました。
オーナー様のご理解がなければ成り立たない事業ですから、認知症高齢者を抱えて御苦労されているご家族にとって、大きな夢と希望を与えてくれました。
土地には、市街化区域と、市街化調整区域があります。
市街化区域とは、一般に家が建つ土地ですが、市街化調整区域は、畑や田んぼなどの農地で基本的に家は建てられない土地です。
グループホームは福祉施設ではありませんので、基本的に建物は建てることができません。
但し、条件が満たされれば、家を建てることが出来ます。
ご紹介しているグループホームは、横浜市に許可を頂き、畑(農地)に家を建てました。
当社で企画・設計しましたこちらのグループホームでは、2ユニット(18人)が1階と2階で暮らせるように設計しました。2階で生活される方には、エレベーター設備を設け、入居者やお世話するスタッフの移動もスムーズに行えるようにしました。
通路となる廊下や階段は幅を広く確保し、ゆったりとした空間で生活できるように配慮しました。
また、皆さんが集まる居間には床暖房設備を設け、窓前には木々が風に揺らぐ空間にしました。個室も、プライベート性を考慮し、陽差しがたっぷりと入るお部屋でゆっくりと過ごせる空間です。
地域密着型の建設プロジェクトとし、「信頼と責任」をモットーに地域経済の活性化に取り組む弊社と地元中心の協力業者で工事に着手しました。木のぬくもりを生かすよう神奈川県産材のヒノキを採用し、個室の天井や壁には、ホタテ貝を100%使った塗料を塗っています。このホタテ貝塗料は嫌な臭いを吸収し、キレイな空気を吐き出す性質があり、殺菌効果もあるのでハウスダストなどの目に見えないダニへの効果も配慮しました。
長期に渡ってのご使用となりますので、メンテナンス性も熟慮して仕様を選定しました。工事後のアフターメンテナンスも行っています。
※新築工事についてはこちらをご覧下さい
建築主でありますオーナー様とそのご家族の皆様には、温情ある御理解と御協力、御支援を頂きましたことに心より敬愛なる感謝を申し上げる次第でございます。梨・お米・野菜を作っておられるオーナー様が、工事期間中に沢山の新鮮な食べ物を現場に届けて下さいました。
このすばらしい家は、オーナー様や運営者スタッフの皆さん、そして、地域の皆様のご理解とご協力で作ることができました。
これからも利用者の方々が喜んで生活して頂ける「思いやりの介護」が継続されるよう願っております。
最後に、このプロジェクトにご協力いただいた関係者の皆様に心より御礼を申し上げる次第でございます。
このような立派なグループホームが完成致しまして、感謝しております。
また、地域のお年寄りの福祉にお役に立てれば幸いだと思っております。
そして、このグループホーム友宝が、皆様に信頼され、愛されて末永く続くことをお祈り申し上げます。